私の職場の風物詩 桜の木
私の職場は個人の開業医院です。その裏の駐車場に畳3畳分位の花壇があります。中央に桜の木が植えてあり、その桜の木を囲むように色々な花が咲くのですが、この桜の木の四季について書いてみたいと思います。
もちろん桜の出番は春です。この桜は早咲きの品種らしく、当地域で咲く桜よりも1か月近く早く咲き始めます。桜の花が咲く前段階としてつぼみがつくのですが、あまりにも雪が多くて寒さが酷い冬は、鳥たちがつぼみを食べてしまいます。鳥も食べないとしんでしまいますから、しょうがないのですが、厳しい冬の年にはほとんど桜が咲かないという春もありました。今年は、今現在満開です。それほど厳しい冬ではなかったということです。寒の戻りという言葉がありますが、桜が咲いていて、急に雪が降ってくる時があります。満開の桜を見ながら雪がちらついている風景は、なんとも言えない気分になるものです。この桜は満開になったあたりから、どんどん葉が出てきます。足元には、ラッパ水仙が花ざかりです。チューリップは茎を大分伸ばしてきますが、まだまだです。椿もつぼみが赤く色ずいてきました。このあたりから、虫たちも活動開始です。足元をよく見るとありの大群が落ちた桜の蜜に群がっています。桜の木を見上げると、雀、ヒヨドリが代わる代わる枝を揺らして蜜を吸っています。そのたびに、花吹雪が起こります。桜の花の見ごろが終わると、アジサイの芽がにょきにょきと伸びてきます。今年はかなり短く刈り込んだので、花が少ないかもしれません。芝桜とマツバギクの緑が強くなります。よくテレビで一面芝桜の絨毯が広がっている庭園の画像を見かけ、あこがれますが、当院の芝桜はすぐ雑草に負けてしまうので、なかなかそのような絨毯にはなってくれません。
チューリップが咲くのは5月です。桜の木は根元から新しい枝を生やしてくるので、毎年刈り取ります。
夏になると、桜の木はいい感じの木陰を作ります。そのおかげで、足元には昨年咲いた1年草からのこぼれ種からいろんな花が育ちます。あまりにも日当たりが良すぎると、芽が出てこないものです。
夏の花は朝顔とグラジオラス。ハチがぶんぶん飛び回ります。日当たりがいい場所なので、夏の水まきは欠かせません。ちょっと油断するとすぐくたーっとなってしまいます。それでも、桜の木があるおけげで、日陰になっている花は元気になります。
秋になると、桜の木は困った害虫に襲われます。アメリカシロヒトリという毛虫です。通称アメシロと言いますが、大量発生して、あっという間に葉っぱを丸坊主にしてしまします。急いで業者さんに薬の散布を頼みます。毎年の恒例行事です。桜の木やクルミの木、楓の葉っぱは美味しいのでしょうね。この時期、町のいたるところでアメシロは発生します。
桜の葉が皆散ると、冬がまたやってきます。
この葉っぱ掃除がまた大変です。そのままにしておくと、水路が詰まって後でひどい目に合うので、落ち葉掃除を総出でやります。そして、背の低い木の冬囲いをすると冬支度完了で次の春を桜の木とともに待ちわびます。